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 (フリース六角竹フェルール)
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■FIBHについて
 私は、メタルフェルールの場合でも、小型かつ軽量のものを使い、フェルールの存在を計算に入れたテーパー設計をしてきました。一方で、1998年に、世界初の試みであるFIBH(Fries Integrated Bamboo Hexaferule/フリース六角竹フェルール)も開発しました。ここで、FIBHの特徴を書き出してみます。

(1)約1.5gと軽量であること。小型のメタル・フェルールは約5gですから、約3.5g程の軽量化になります。3.5gは、たいした問題ではないと思いますか? ロッドの中程にある3.5gの加重は、ロッド・アクションに大きく影響します。3.5gの鉛のワイヤーを、お気に入りのロッドのフェルールにテープで留めたうえでキャスティングをして、その感覚を感じてみてください。そして今度は、鉛のワイヤーを外して同じようにキャストしてみてください。そうすれば、私が意図するところを理解していただけるでしょう。
 重めのフェルールを使用すると、当然ロッドはスロー気味になります。フェルールの重さを軽減しないまま、ロッドをスローにさせない唯一の方法は、バットを強くすることです。しかし、バットを強くするためには、バットを肉厚に設計しなければなりません。これによって生じる余計な重さを、「デッドウエイト」と、私は呼んでいます。この「デッドウエイト」は、ロッドを重くしているだけでなく、ロッド自身の潜在能力をも犠牲にしています。それは、私が目指すものに相反します。FIBHのコンセプトは、ブランクの余計な重さを、ロッドの能力をそこなうことなく取り除くことです

(2)フェルール部分に柔軟性が得られます。ワンピース・ロッドにはほんの少しおよびませんが、かなりそれに近い良いアクションに仕上がります。

(3)フェルールを挿入するとき、ティップ側のガイドとバット側のガイドを一直線に合わせるために気を使う必要がなくなります。

(4)ティップ側と、バット側のフェルール接合部分のねじれがいっさい生じません(通常のメタル・フェルールの場合、ひじょうに良くできた鱒用のバンブーロッドではこのような問題は起きませんが、スペイキャスティングなどに使用されるダブルハンド・サーモンロッドでは、よくねじれが生じてしまいます)。

(5)グリップからティップにかけて、キャスティングによって生じるエネルギーが自然に伝達されます。メタル・フェルールの場合、そこで若干の変化が起こります。すべてが竹素材でできているからこそのキャスティング感覚が味わえます。

 以上のように、FIBHは多くのメリットを持っています。
 使用にあたっては、ときどきオス側のフェルールに蝋か固形石鹸を軽くこすりつけることで、スムースな抜き差しを保つことができます。

■FIBH補助具の使い方
 万一、FIBHが抜けにくくなったときは、無理をせず、付属の補助具(下の写真に写っているもの)を使い、以下の手順で抜いてください。

(1)補助具の片側に留めている輪ゴムを外し、補助具を開いてください。そして、フェルールのすぐ下のバット部分に、補助具の穴の部分をあてがってください。輪ゴムを補助具の両側に留めてください。
(2)前に向かって足を伸ばすように地べたに座ってください。そのとき、ロッドティップ側が足先へ向かうようにしてください。
(3)補助具に足をあてがってください。そして、バットの部分をティップからゆっくりとまっすぐ引き抜いてください。こうすることで問題なくティップが抜けます。くれぐれも、力任せに引き抜くようなことをしないでください。もしそうすると、ティップが飛んで行っていまい、破損する恐れがあります。

 すべてのFIBHのロッドにこの補助具が付属します。ただ、補助具を使わなければならないほど抜きにくくなることはまずなく、抜きにくい場合も、ゴム製のロッドグリッパーなどのすべり止めを使えばたいていの場合問題なく抜くことができるはずです。ロッドが濡れていてすべりやすいときにフェルールを抜く場合、手がすべってガイドにぶつかり、ガイドを破損することがありますので、とくにロッドグリッパーの使用をおすすめします。



■FIBHについての日本のユーザーのコメント
「竹は呼吸をしているため、FIBHのフィッティングの具合は湿度によって左右されます。とくに日本は季節によって湿度の変化が大きいため、冬にはピタリと入ったのに、梅雨時などにはきつく感じることがあります。きつく感じる場合は、FIBHのオス側に家具の引き戸などの滑りをよくするためのロウをごく薄く塗ると入れやすくなります。また、かなりきついと感じるときは、風通しがいいところにしばらく置いたのち、ロッドソックスに入れ、衣類の乾燥剤とともにロッドケースに収納しておくとよいでしょう。逆にひじょうに乾燥しているときは、まれに使っている最中に少しずつゆるんでくることありますが、この場合は、FIBHのオス側に蜜蝋をごく薄く塗ることでゆるみにくくなります。
 ピタリと入りきらない状態で使っても、たいていの場合は問題ないと感じますが、乾燥した状態を保つことができれば、安定したフィッティングを得られます。それに、しっかりと入りきっている状態のほうが、ロッドのアクションがスムースに感じられます。
 このように、FIBHは湿度に左右されやすい側面があることを理解しておくべきでしょう。そしてそれを補ってあまりある魅力的なたいへんスムースな独特の使い心地があることも付け加えておきます。
 それから、フェルールを抜くとき、ひじょうにきつくなっている場合は、ロッドに付属の補助具ではなく、ホームセンターなどで売っている滑り止めのゴムを使ったほうがいい場合もあります。まずロッドをティッシュペーパーなどでよく拭いて水分をとります。そしてゴムを使ってティップ、バットそれぞれをしっかり握り、引き抜くわけですが、このとき、しゃがんでどちらかの手を自分の膝の上あたりにあてると力を入れやすいです。同行者がいるなら、ゴムをそれぞれ2枚ずつ使い、向き合ってそれぞれティップとバットを持って引き抜きます」(北海道釧路市/M.K.)